ダンススタジオやバレエ教室を開業する際、鏡の設置はとても重要な工事の一つです。
生徒さんが自分の姿勢や動きを確認するためにも、先生が全体の動きを見ながら指導するためにも、鏡は欠かせない設備です。
特にバレエ教室の場合、昔から「鏡の前にバレエバーを取り付ける」というスタイルが一般的でした。
壁面にしっかりと固定されたバーがあり、その前で姿勢や足の動きを確認しながらレッスンを行う。
この形が、バレエ教室らしい雰囲気を作ってきたことは間違いありません。
しかし、内装工事の視点から見ると、今の時代は必ずしも壁固定のバレエバーにこだわる必要はないのではないかと感じています。
むしろ
鏡面に無理にバーを取り付けることで、工事費用が高くなったり、鏡の映り方に影響が出たり、将来的な使い勝手が悪くなったりする場合もあります。
今回は、ダンススタジオやバレエ教室の鏡工事を検討されている方に向けて、壁固定式のバレエバーと移動式バーの考え方についてお伝えします。
バレエ教室では壁固定のバーが一般的だった

鏡の前でバレエバーを掴んでレッスンを受けている子どもたち
バレエ教室では、鏡の前にバレエバーを設置することが昔からよく行われてきました。
レッスンの最初にバーを使って基礎練習を行い、その後、中央で踊るという流れが多いため、バーは重要な設備の一つです。
壁に固定されたバーは安定感があり、見た目にも本格的なスタジオらしさがあります。
そのため、バレエ教室を開業される方の中には、最初から「鏡の前にバーを固定したい」と考えられる方も多いです。
しかし、実際に工事を行う立場から見ると、鏡面にバレエバーを取り付ける場合には、いくつか注意しなければならない点があります。
鏡面にバーを取り付けると特殊な加工が必要になる

鏡の前にバレエバーを固定する場合、バーの支持金物が壁から出てくる形になります。
そのため、鏡をそのまま一面に貼ることができません。
バーの金物部分を避けるために、鏡を切り欠いたり、穴あけ加工をしたり、分割して貼ったりする必要が出てきます。
通常の平らな壁に鏡を貼るよりも、手間がかかりますし、鏡の加工費用も高くなります。
鏡の歪みや映り方に影響が出る可能性がある
ダンススタジオの鏡で一番大切なのは、綺麗に映ることです。
姿勢、手足の角度、体のライン、全体の動きなどを確認するための鏡なので、映り方が悪いとレッスンの質にも関わってきます。
鏡は、できるだけ平らな面に、余計な障害物がない状態で施工する方が綺麗に仕上がりやすいです。
一方で、バーの金物を避けるために鏡を切り欠いたり、複数枚に分けたりすると、継ぎ目や加工部分が増えます。
その結果、見る角度によって歪んで見えたり、鏡の境目が気になったりすることがあります。
特にバレエのように姿勢やラインを細かく確認するレッスンでは、鏡の映り方は非常に重要です。
鏡の面にバーを絡めてしまうことで、せっかくの大きな鏡が見づらくなってしまう可能性もあります。
壁固定のバーには下地補強が必要

バレエバーを壁に固定する場合、バーは、ただ手を添えるだけのものではありませんので見た目以上にしっかりとした下地が必要です。
レッスン中には体重がかかったり、複数人が同時に使ったりすることもあります。
そのため、石膏ボードだけの壁にそのまま取り付けるような施工は危険です。
しっかりと固定するためには、壁の中に合板やコンパネなどの下地補強を入れておく必要があります。
既存の壁に下地が入っていない場合は、壁を一度解体して補強を入れるか、既存壁の上から新しく壁をふかして下地を作る必要があります。
つまり、バーを固定するだけのつもりでも、実際には壁の補強工事が必要になり、工事費用が大きくなることがあります。
賃貸物件では原状回復の問題も出やすい
ダンススタジオやバレエ教室は、賃貸物件で開業されるケースも多いです。
その場合、壁にバレエバーを固定する工事は、原状回復の面でも注意が必要です。
ビス穴だけで済む場合もあれば、下地補強のために壁を大きく触る必要がある場合もあります。
また、鏡を接着剤やミラーマットで固定する場合、退去時に簡単に元通りにできるとは限りません。
管理会社やオーナー様との事前確認が不十分なまま工事を進めてしまうと、退去時に補修費用や復旧費用でトラブルになる可能性があります。
開業時はどうしても「見た目」や「レッスンのしやすさ」に意識が向きますが、賃貸物件では退去時のことまで考えておくことが大切です。
移動式バレエバーのメリット
そこでおすすめしたいのが、移動式のバレエバーです。
移動式バーであれば、レッスン内容に合わせて好きな場所に置いて使うことができます。
鏡の前で使いたい時は鏡の前に置き、中央で使いたい時はスタジオの中央に移動できます。
人数やレッスン内容によって配置を変えられるため、固定式よりも柔軟に使えるのが大きなメリットです。
また、壁に固定しないため、壁の下地補強工事が不要になる場合もあります。
鏡もバーの金物に邪魔されることなく、壁一面をすっきりと仕上げることができます。
鏡はできるだけシンプルに仕上げた方が綺麗
ダンススタジオの鏡は、余計なものを絡めずにシンプルに施工した方が、仕上がりが綺麗です。
壁一面にすっきりと鏡を貼ることで、空間も広く見えますし、生徒さんの全身も確認しやすくなります。
バーの金物や切り欠きがない分、見た目もすっきりします。
特に、ヒップホップ、ジャズダンス、K-POPダンス、バレエ、ヨガ、ピラティスなど、複数の用途でスタジオを使う場合は、鏡面をシンプルにしておいた方が使い勝手が良くなります。
バレエ専用として固定バーを設置する選択肢もありますが、将来的に別のレッスンにも使う可能性があるなら、移動式バーの方が柔軟に対応しやすいです。
固定式バーが向いているケースもある
もちろん、壁固定のバレエバーが悪いわけではありません。
本格的なバレエ教室で、毎回同じ位置でバーを使う場合や、子どもから大人まで大人数で安定して使いたい場合は、固定式バーの方が安心感があります。
また、移動式バーは置き方や商品によっては、使用中にぐらつくものもあります。
そのため、移動式バーを選ぶ場合でも、重量、安定性、脚の形状、床との相性、保管場所などはしっかり確認しておく必要があります。
大切なのは、「昔からバレエ教室はこうだから」という理由だけで固定式を選ばないことです。
工事費用、鏡の仕上がり、壁の補強、原状回復、レッスンの使い勝手を総合的に考えたうえで選ぶことが大切です。
バレエ教室の鏡工事はバーの計画まで含めて考える
ダンススタジオやバレエ教室の鏡工事では、単に鏡のサイズを決めるだけでは不十分です。
その鏡の前にバーを固定するのか、移動式バーを使うのかによって、壁の作り方や施工方法が大きく変わります。
特に鏡面にバーを固定する場合は、鏡の加工、壁の下地補強、金物の位置、原状回復の問題まで考える必要があります。
一方で、移動式バーを使う前提であれば、鏡はシンプルに施工でき、スタジオ全体も使いやすくなります。
これからダンススタジオやバレエ教室を開業される方は、鏡とバレエバーを別々に考えるのではなく、レッスン内容や将来の使い方まで含めて計画することをおすすめします。
まとめ
バレエ教室では、鏡の前に壁固定のバーを設置することが昔から一般的でした。
しかし、鏡面にバーを取り付ける場合は、鏡の特殊加工が必要になったり、映り方に影響が出たり、壁の補強工事が必要になったりすることがあります。
また、賃貸物件では原状回復の問題も考えておかなければなりません。
その点、移動式バーであれば、レッスン内容に合わせて自由に配置でき、鏡面もすっきりと綺麗に仕上げることができます。
もちろん、固定式バーが必要なケースもありますが、最初から壁固定にこだわるのではなく、移動式バーという選択肢も含めて検討することが大切です。
ダンススタジオやバレエ教室の内装工事では、鏡の見た目だけでなく、施工方法、安全性、使い勝手、将来の運用まで考えた計画が重要です。
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